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食はいのち。”おむすび″と佐藤初女さんから学んだこと。 | 花花しあわせブログ

食はいのち。”おむすび″と佐藤初女さんから学んだこと。

mindset

おむすびをつくる佐藤初女(さとうはつめ)さん。ご存じですか?

人を本当に支えてくれる食についてを教えて下さった方です。

今回は佐藤初女さんのおむすびのお話。今回の食については、栄養化や料理法は紹介していません。

「食に対しての心の在り方」の紹介となります。

意味付けで食事をつくるのではなく、本当に愛のある食とはなにか、人の心も体も元気になる食についてを教えてくれた、佐藤初女さんのことを解説いたします。

佐藤初女さんについて。

1921年、青森県お生まれ。2016年、2月に帰天されます。

1983年、老人ホームや、カトリック弘前教会での奉仕活動など、日常生活そのものを基盤とした、弘前イスキアを開設。

1992年、大自然の中に、こころ憂う人の憩いの場所をつくりたいと、青森県の岩木山の麓に「森のイスキア」を設立。

手作りの料理で全国から集う人を迎え入れていらっしゃいます。

1995年、龍村仁監督、「地球交響曲(ガイヤシンフォニー)第2番」

2008年、NHK,BS「初女さんのおむすび、岩木山麓、ぬくもりの食卓」で紹介されました。

【森のイスキアの由来】

どうにもならない心の重荷を感じた時、そこに行けば癒され、自分を見つめ新たなエネルギーを得るという、イタリア南西にある火山島のいわれをとったそうです。

「食はいのちです。」という、初女さんの言葉と作る食事には、いのちの祈りが共にあります。

おむすびの祈り(集英社文庫)

朝一番のおいしいにおい(女子パウロ会)

こころ咲かせて(サンマーク出版)

いまを生きる言葉『森のイスキア』より(講談社)

初女さんからお母さんへ 生命のメッセージ(主婦の友社)

初女さんのお料理(主婦の友社)

初女さんの講演会から学んだ「食はいのち」。

初女さんの言葉には、嘘がみあたりません。(そのように感じます。)

2009年6月6日、東京都板橋区立文化会館で行われた「佐藤初女、イスキアの集いV」という講演会に参加してきました。

初女さんの講演会では、~動の祈り、静の祈り~についてお話して下さいました。

初女さんの言葉から。

手を合わせて、祈るのは、静、静かな静。静のいのり。

そこから動くのが動のいのり。だから生活すべてが動のいのり。

このようにお話をして下さいました。

そして、講演後、会場の100人ほどいたでしょうか?質疑応答をしてくださいました。

当時、わたしは、自然食や、食事療法などを習い始めたばかりで、形や情報を得ては満足しているような状況でした。オーガニックのものに、頭で理解した偏った生活していました。

正直に当時、農薬がついた食材が怖くて食べれませんでした。頭で情報ばかり追いかけていると、体験が伴わずこころを忘れてしまいます。

そのオーガニックのこだわりは、自分でもどこか、自然体ではないバランスが崩れた状態だと感じていたため、勇気をふりしぼり、手を上げて質問をしました。質疑応答の方が、わたしを指し示して下さり、

「食材について質問します。無農薬ではない食べ物をどう思いますか?」と質問したように記憶します。多くの人を救う食事をつくられている初女さんは、どうやって食材をえらんでいるのかな?とも思ったのも覚えています。

(今思うと、大変恥ずかしい質問だと思いますが、当時は真剣に食材に対して不安を感じて生きていました。)

初女さんは、

食材に対しての心ない私を否定することもなく、優しいふわっとしたお声でゆっくりと、

「普通に買い物をします。今はこのように講演会でいろいろな場所に出向きますが、その場所で出会った食材、食べ物、そのご縁に感謝して食材を買います。」

とお話して下さいました。

その時初めて、恐れと不安でオーガッニックの食材を購入していた自分に、愛と心、感謝がないことに気づかされました。初女さんから、日常が動の祈りは特別なものではなく、日常の普通のことから行うということを教えていただきました。

初女さんの所作や言葉は、あたたかく自然体です。演じたり装うことのない、心にすっと入るものでした。

大変貴重な機会を得たことに、今でも感謝しています。

 

その後は、初女さんの本にサインと、握手をして下さいました。

当時、88歳でいらしたと思います。長い長い行列ができ、お一人お一人、丁寧に接していらっしゃいます。

私の番になり、お声がけしてくださいました。

そして、今でも忘れられない手。

羽二重のお餅のよう、高級シルクのようなふわっとした、なんともここち良い手をされていらっしゃいました。

佐藤初女さんのおむすびの祈り。

人を癒す手。「食」はいのちです、という初女さんの言う、「いのちの本質」に触れさせていただきました。

初女さんは、食材や釜に心をよせて、その時どきの水分や湿度で、お料理をされていました。

おむすびも、呼吸ができないから(おむすびが苦しくならないように)ラップではなく、タオルで包みます。

初女さんのおむすびは、ごはんの炊き方も丁寧に、少しだけ固めに、ごはんをたきます。

一粒一粒のお米が苦しくないように、優しくにぎります。

2005年くらいだったと思います。ある日、ラジオで森のイスキアが紹介されていました。

このような内容でした。ラジオのDJの方が、

”ある日、もう生きるのを諦めていた人が、たまたま、森のイスキアと知らずに泊まります。その人は、初女さんがにぎったおむすびがあまりにも美味しくて、諦めることを止めました”

というお話でした。

「そんなおむすびをつくる人がいるなんて。いつかこの方にお会いしてみたい。」と思ってラジオを聞いていました。

最後に。

注)写真は、私の修行で、ある有名料理人の方からおむすびを習ったときのものです。おむすびは本当に奥深く、美味しく握るのが難しい。

 

佐藤初女さんのお料理は、熱の加減や繊維の変化も見逃しません。それは、食材を愛でるように、お料理を行っているからです。それは、いのちを繋ぐ化学変化のようでもあります。

今現在、初女さんのお料理はいただくことは出来ませんが、ありがたいことに、動画がYouTubeでも見ることが可能です。

1995年、龍村仁監督、「地球交響曲(ガイヤシンフォニー)第2番」にも、佐藤初女さんが出ていらっしゃいます。このドキュメンタリー映画も8作品ありますが、第2番が一番心に響いています。

本は、今もなお色あせない、(内容も素晴らしいのですが、当時の自分は全然理解していなかったと思い、読み返します。)実用的なお料理の本としても、シンプルながら動の祈りの神髄を感じることができるお料理本だと思います。

本質から溢れる、「静の祈りと、動の祈り」。長く活動をされた、初女さんの生き方から、料理の在り方、食材の選び方を学びました。

愛のある料理の神髄に触れたい方は、動画や本を覗いてみてはいかがでしょう。

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