梅雨は、「何となくすっきりしない。」「やる気が出ない。」と感じる方が多い時期。
雨と暑さ、時より身体が冷えることもあり、体感的にもバランスをとるのが難しい時期のようです。昔から梅雨時期の、食べる物から湿気から身を守る術を持っていました。それらは、現代でも簡単に取り入れることができるものです。意外と知らずに使っている身近なものも。
何となく憂鬱な気分や、だるさ、おっくうな感覚を変えるための知恵が、普段の生活のなかで活用できますので、いくつかご紹介します。
梅雨の時期の食事。
日本でも、梅雨の時期は、カビがはえ、水も腐りやすいことで、病が流行るのを忌み野菜を漬物にして食べていたと記述が残されています。
梅雨の時期は湿気を体内にためてしまう時期です。食べ物や、身のまわりを整えることで、湿気からの邪気を払うことでかます。
個人の体質にもよるようですが、この時期は、ほてり、不眠、むくみ、イライラが出やすい、という状況を訴える人が多いようです。
私自身、糖質や甘いものが好きなたちなので、そのような食事だと、身体も冷えてむくみやすいと、食養(しょくよう、といって、食事で体調の整えるもの。)の先生に教わりました。今は、食事を変えたことで、身体の感覚も変わり季節にあった食材を自然に選べるようになりました。食で一日の流れが違いますし、仕事の質にも影響します。
季節の食材を取り入れてこころと、身体のバランスをとることが可能です。
梅雨のつかれを取る食材。
身体の巡りが悪くなり湿気がたまる状態を「湿邪」(しつじゃ)といいます。この状態は、女性に多く、内臓が冷えて、人により、頭のあたりがほてる状態になることも。そのような「湿邪」(しつじゃ)を、解決してくれる食材があるのでご紹介いたします。
[お腹の冷え取り]シナモン、黒コショウ、山椒(さんしょう)。
[身体の余分な水分を取る食材]ソラマメ、枝豆、さやいんげん、トウモロコシ。
[からだの気のめぐりを良くする食材]たまねぎ、ピーマン。
[発汗作用がある食材]しょうが、しそ、パクチー、ネギ、香辛料。
以上は全て、身体の「湿邪」(しつじゃ)をとるもの。
食事に取り入れて体質を整えていくことができます。
梅雨にNGなこと。
この時期に良くないとされることがあります。せっかく「湿邪」(しつじゃ)を取る食事をしても、NGな行動で、プラスマイナスゼロになってしまっては勿体ないですね。こちらも紹介しますので、是非参考になさってください。
その1、コーヒー、アルコールを水のかわりに頻繁に飲む。
コーヒーもアルコールも利尿作用があり、そのまま水を飲まないと脱水症状になります。
その2,甘いものを取りすぎる。
甘いもので使う砂糖は、身体の水分をため込み、身体を冷えやすくします。
その3、晴れているのに、部屋の換気をしない。
晴れた日は、太陽の光と風を取り込みましょう。この時期発生しやすいカビやダニを抑制します。
その4,洗った髪を乾かさないで寝る。
濡れたままねるのは、寝具にも身体にもよくありません。
その5,生野菜、サラダばかりを食べる。
生野菜は、身体を冷やします。梅雨は身体の冷えは注意したいので、この時期は少し控えめにめしあがるか、温野菜サラダが良いでしょう。
以上のことから、雨の時期は、換気や、掃除、身体を冷やさない工夫をすると良いでしょう。
梅雨の時期、昔の日本から学ぶこと。
日本の三大祭り、京都の祇園祭は、平安時代に、梅雨の時期に起こる疫病や災難を、取り除く祈願祭です。
旧暦(月の暦)では、5月末から6月末くらいに、端午の節句(たんごのせっく)があります。入梅(にゅうばい/雨が多くなる時期)とともに、病が増えるため、子供が健康に育つようにと祈願したものが、「端午の節句」です。柏餅の柏の葉や、菖蒲(しょうぶ)の葉は殺菌作用があり、病とならないための先人の知恵として、かしわ餅を食べたり、菖蒲湯に入る風習が今でも残っています。
入梅の頃の雨は、病を治す水として尊ばれていました。夏に雨が降らない時期は貴重な水として、大切にされてきたようです。
病にならないように、自然の葉や、塩、お酢などを使い殺菌作用を活用していました。顕微鏡がない時代に、自然と暮らしてきたなかで、見出した知恵は生きるための願いとともに、今にあります。
まとめ。
梅雨の時期のだるさは、身体の巡りがポイントでした。また周りの環境も湿気をためないようにすることも大切です。
「湿邪」(しつじゃ)を取るように、家の掃除は、水を使うお風呂場、キッチン、トイレなどは、いつもより丁寧に掃除をされると良いと思います。また、薬局でも売られている、ハッカ油や、普段調理で使うお酢をうすめて掃除するのも、カビや菌の発生を抑制します。
梅雨の時期を乗り切るための先人の知恵は、食事や、掃除という、普段から行っているものです。梅雨時期に合う食材や、殺菌作用のあるものを取り入れて、梅雨を乗り切ってていただきたいと思います。
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